なぜエンジニアはキャリアの棚卸しをすべきか

IT業界は転職や独立に寛容な風潮があり、エンジニアなどはキャリアアップを目的とした転職をすることが多々あります。そして転職の際に「キャリアの棚卸し」という作業がすすめられます。今までにこなしてきた仕事を時系列に沿って全て書き出し、自分の経歴を整理する作業のことで、キャリアアップには欠かせないプロセスです。

キャリアの棚卸しの目的は、自分の強みと弱みを認識することです。今までこなしてきたプロジェクトや案件を振り返り、どのようなジャンルの仕事が高い評価を得たか、またどのような仕事に苦戦したのか、それをどう克服したのかを確認することで、自分が得意としている仕事と不得意としている仕事を見極めていきます。

こうして得た情報をもとに、これからどのようなスキルを身に付けるべきか、どのような仕事を積極的に受注するべきかを判断するというわけです。転職をする際にも、どういった職種を選べばいいのかの判断基準にもなります。

また、思わぬ強みを見つけることができることも、キャリアの棚卸しのメリットです。過去の仕事を振り返ると、当時は夢中だったために気が付かなかったけれど、実は大きな成長につながったプロジェクトだったり、自分の中ではあまりいい印象を持っていなかったけれど、今思うと高いクオリティーの仕事をしていたり、ということがよくあります。そのような所から自分の強みを見つけ、今後のキャリアパスを決める指針とすることができるのです。

自分の能力は、実は自分が一番把握できていないものです。キャリアの棚卸しを通して自分の能力を整理することが、キャリアアップの突破口となるでしょう。